三大メーカーの特徴と比較
電動シェーバーといえばブラウン、フィリップス、パナソニックが大手御三家。シェーバーは網目状の外刃でとらえた髭を内刃が動いてカットすることで髭を剃っていきますが、その内刃の動きで「往復式」と「回転式」に大別されます。往復式は左右に往復する内刃で剃るもので、パナソニックやブラウンが採用しています。一方でフィリップスのシェーバーはヘッドが3つに分かれており、プロペラのように回転する内刃でヒゲを剃っていきます。
シェーバーの選びかた
髭の濃さや生えかた、太さ、皮下脂肪の厚さ、肌の弱さなどなどが個人によって異なるため、どのブランドがベスト、とは一概には言えません。ですが各社ごとに明確な特徴があるので下にまとめます。
- フィリップスー肌に優しい:敏感肌、顎周りなどの凹凸部の剃り残しが気になる人
- ブラウンー外刃に工夫あり:くせ毛、何往復もさせずに素早く剃りたい人
- パナソニック:髭が濃い、伸びる速度が速い
またいずれの機種にも数万円する最上位機種から1万円未満の廉価版までありますが、一番安いモデルは最低限の機能しかないので、3大ブランドで選ぶならあえて選びに行くメリットは感じられません。また最上位モデルは洗浄機能や充電度合いを示すパイロットランプなどは充実してきますが、剃り心地は頭打ちになるので付加的な価値を試したいというのでなければおすすめしません。以上から中位~上位機種を選べばコストパフォーマンスで失敗する事はないでしょう。
フィリップスシリーズの特徴と比較
フィリップスは3つの円からなる独特の形状をしています。現行のシリーズには9000、7000、6000、5000、1000の5つがあります。このうち1000は5000円以下と安価で、形こそフィリップスの形状をしていますが、剃る機構のパーツも単純化されています。充電やクリーニング機構ならともなく肝心の剃り心地に影響するためお勧めできません。
5000シリーズ:「やさしさと深剃りを備えたエントリーモデル」
公式からエントリーモデルと称されるあたり、それ未満のスペックである1000シリーズの立つ瀬がないが大丈夫か。まあ裏を返せばここからがフィリップスの個性が担保されていると考えられる。実際、刃の可動自由度は5方向(7000と共通)で、強弱の切り替えができる(9000と共通)など、フィリップスシェーバーの基本的な特徴を全て満たしている。敏感肌用を求めたり、IoT機能を求めたりしない限りはこれでも十分満足できるし、他の上位機種のベースとなっている。また各種アタッチメントも5000~9000の範囲で互換性がある。
6000シリーズ
前述の5000シリーズをより肌に優しくジェントルにしたモデル。具体的には肌に応じてパワーを弱める機能と、肌との摩擦を下げるコーティングが施されている。刃は5000と同じ。意味合いとしては5000と7000の間だが、パワーを弱める機能はあるが、刃は変わってないため、剃り心地を犠牲にしても肌を守りたい人向け。
7000シリーズ:「PHILIPS史上、最も肌に優しい」
シェーバー業界唯一「皮膚科医との共同開発」を謳うシェーバー。皮膚科医に安くないお金払って名義貸ししてもらったなら普通なら上位機種に名前を使うはずなのに、わざわざ9000ではなく7000シリーズに持ってきたあたり、本当に皮膚科医と共同開発したのかもしれない。6000よりも肌当たりの良いコーティングがされている事に加え、刃も5000よりグレードアップしている。剃り心地は犠牲にせず、肌を守りたい人向け
9000シリーズ
シリーズ最高機種。他のシリーズが刃の可動自由度は5方向なのに対し8方向の可動性があるのが最大の違い。とはいえ以前は9000シリーズにも5方向の機種があったりしたし、本当に8方向が必須なら5方向の機種がボリュームゾーンにあるのはなんなんだ、って話になる。「ナノプレシジョン刃」と呼ばれる新開発の刃を搭載し、「ヒゲ密度感知システム」が毎秒15回ヒゲの濃さに応じてパワーを自動調整する。刃の回転速度の3段階切り替えも可能。値段も2万円を超えてくるが、それ相応に便利な機能は拡充している。
実際に選んだのは
PHILIPS 7000シリーズ S7930/16を購入しました。現行モデルとしては他にS7910/16(色違いモデル、amazon限定販売)、S7970/26(自動洗浄充電機付きモデル)がありますが、本体の機能は全て同じです。
この製品の特長は多くありますが、要点を絞ると下記の4つです。それぞれ順番に説明します。
- スキンコンフォートリング
- ジェントルプレシジョン刃
- ヒゲ密度感知システム
- パーソナルシェービングプラン
スキンコンフォートリング
マイクロコーティング技術でなめらかな軽い動きを体感してください。シェービングヘッドのリング部をガラス状の丸い粒子数千個でコーティング、肌へのやさしさを最大限に考慮しました。
ジェントルプレシジョン刃
進化したジェントルプレシジョン刃で、敏感肌でも深剃りできるようになりました。引っ張りにより生じる不快感やストローク数を最小限にして肌への負担を抑え、無精ヒゲでも正確にカットすることができます。
ヒゲ密度感知システムで、ヒゲの濃い部分でも効率的にシェービング
ヒゲが濃いエリアも効率的にシェービングできます。シェーバーがヒゲの濃さを感知し、必要に応じて自動でパワーを調節します。最近はIoTも増えてきたので試してみたい方には嬉しいですね。
パーソナルシェービングプラン
赤み、カミソリ負け、埋没毛など、髭剃り時には肌トラブルと直面するもの。人によって肌の性質は違いますが、皮膚科医との共同開発で実現したパーソナルシェービングプランによって、お肌の問題に応じたアドバイスを受けられます。肌の性質ごとに剃り方をノーマル肌、敏感肌、超敏感肌の中から選択できます。フィリップスメンスグルーミングアプリを使用して、シェービングの習慣やテクニックについてのヒントを得たり、進捗状況の確認やアドバイスの内容の調節を行ったりすることができます。
実際に使ってみた感想は次回実機レビューで報告します。
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